お付き合いをしている人と話をしていた時に、
以前に僕がお付き合いをしていた人に対して嫉妬をしている、そんな話になった。
僕は、直接に会ったことがない人に嫉妬をしたことがないし、
お付き合いをしている人と他の誰かを比べていいな、と思ったわけではないから、そんな風に思うことも考える必要もないのに、
どうしてそう思うのだろうか、僕はお付き合いをしている人に、
直接言葉で気持ちは伝えているのに、伝わっていないのかな、とそう不安に思った。
その日から数日、僕は寝つけない日が続いた。
寝る前に相手のことを理解しようと考えて、でも分からなくて、怖くなっていた。
人との関係っていつ切られてしまうか分からないから、怖い。
僕はあまりに鈍いから、
気づかぬうちに人を傷つけているんじゃないか、とそう思う。
そんな気配がすると、どうしても自分から距離をしっかり取らねば、と思う、のだけれど、
相手から見たら、なぜか急に距離をとった訳のわからない人になる。
僕は鈍くて、感情を感じづらいくせに、
傷ついたりはするから、怖くなって逃げてしまうんだろうな。
もう逃げたくない。
けれど、本当に怖い。
つよく、なりたいな。
つよくて、細かいことに気を取られない、
グイグイと前に進んでいく人に、僕はどうしてもなれない。
僕は、本当によわいな、とそう思う。
どうしよう、難しいや、
僕は、難しいことは本当に分からない。
人と関わろうとしてみても、人を好きになっても、
時間が経てば経つほど、分からないことが増えていく。
人間関係は特に複雑で、理解が難しい。
だから僕は、自分はせめて相手には、複雑な表現はしないようにしている。
というよりも、思ってることが顔に出ちゃうだけだし、ウソも下手だから、
複雑な表現なんて、そもそもできないんだけど。
だけど多くの人は言外に意味を込める。
言外に意味を込めて、その意味を相手が読み取ることを当然のこととして話をしている。
僕が、言外の意を汲み取れないから、お付き合いをしている人に、不快な思いをさせてしまったのかな、そう、不安に思う。
あーあ、でもさ、どうして人は言外に意を込めるのだろうか。
自分が言外の意を汲み取れるから相手も汲み取れるはず、という前提で話してるのか、
言外の意を汲み取ることで、関心をつよく持っている意を表現したり、
相手を理解していることを示しているのか。
どちらにしても、僕には難しいよ。
なんだか、言外の意を汲めないことが、
拡大解釈されてしまうことが余りにも多いように思う。
僕は言外の意が汲めない、ただそれだけなのに、
相手に関心がない、好きではない、
そんな風な意味合いに受け取られることが多かった。
僕は、相手の人にとても関心があって、
その人の日々にいいことがあったらいいな、ってそんな風に心から思って、
そう思っていたりしたって、言外の意は読み取れないことが多い。
できない、ただそれだけなんだよな。
そこに、他意はない。
言ってくれたら、分かるのにな。
と、シンプルに、思う。
でも、多くの人はきっとそんなことは考えなくて、
考えなくても当たり前にできていて、
その当たり前ができないから僕は、
社会との間に障害を抱える発達障害だと診断を受けるのだろうな。
僕には、難しいことは分からないや。
どうしよう。
相手の感じていることを100%理解する。
そんなことは誰にもできないのは分かっているのだけれど、
それでは、
どの部分は理解する必要があって、
どの部分からは理解しなくてよくて、
その線引きはどこに引くのかな?
これってセオリー?みたいなものあるのかな。
そんな風に考えて、どんどんと寝れなくなっていた。
そして、そんな僕の状況も案じて、お付き合いをしている人が、電話をくれた。
彼女は、言葉で僕に彼女の感じていることと、僕がどうしたらいいのかを、表現をしてくれた。
嫉妬は私がしてしまうものだから、かめた君がどうにかするものではないんだよ、
嫉妬はしてしまうけれど、かめた君がしたことによって傷ついているわけではないんだよ、そう、丁寧に説明をしてくれた。
すごいシンプルな説明なんだけれど、その感情に関しての説明で、僕はとても救われた。
ああ、彼女がそう思っているだけで、僕が何かをしないといけないわけではないんだ、僕が彼女を傷つけたわけではなかったんだ、と頭で理解をすることができた。
その人が何かを感じたことはその人がそう感じた、ということで、
僕が傷をつけたわけではない、
そう説明をしてくれて、ようやくすこしずつを理解することができた。
僕は、見えないものは見ることができないのだけれど、
言葉にしてくれたものは理解ができる。
彼女が彼女の感情について説明をしてくれてから、
すこし、寝つきがよくなってきた。
悩んでいたことのひとつが解消されたから、なのかもしれない。
ほんと、僕は手間がかかるやつだな。
単純で、手間が本当にかかる。
これじゃ、いつか愛想を尽かされてしまう、
そう思うと今でもすこし怖い。
僕は、この関係は大切にしたい、
そう思っている人を、
僕が気づかぬうちに傷つけていたりするのではないか、
そのことがとても怖い。怖かった。
怖いけれど、その怖さから逃げることよりも、
その人との関係の方が大切で、
その大切さはかけがえのないものであることも、僕は知っているし感じている。
ありがたい、ことだな。
僕は人にはとても恵まれている。
寝よう、しっかり。
明日の朝にはちゃんと起きれるように。
彼女のおかげで、そんな風に思えた。
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