230730_休む技術を獲得しました。
休む技術を獲得しました。
こう聞くと、
休むことに技術なんかない、ごろごろしたり、友だちとご飯に行ったり、
好きに休んだり気分転換すればいいだけでしょ?
とそう思う人もいると思う。
ただ、ASDを抱える僕には休むということは非常に難しい。
なぜ難しいのかというと、
休む、という言葉は漠然としていて、
どのタイミングで何をどうしたら休んだことになるのか分からず、
具体的に何をしたらいいかが分からないからだ。
このことに気づいたのは、
同じくADHDとASDを抱える友人に休み方について相談してる時だった。
僕は友人に、
いざ体だと脳を休めてみようと思い、
土日に何も予定もいれずごろごろしてみようとしたが、
午前中にはごろごろすることに飽きて、
何もしていないことに罪悪感を抱き午後に無駄に日夜品の買い物に行き、何もしていないことに罪悪感を覚え、結局疲れてしまった、
という話をした。
そうしたら友人は、
休むことはそんな簡単なことじゃあないよ、
休むには「準備」と「覚悟」が必要だから、
と僕にそう教えてくれた。
休むという柔らかな言葉に、
「覚悟」という言葉を敢えてつかう友人は初めは100%冗談を言っているのかと思っていたけれど、
後にこれがあながち冗談でないことを後に知った。
友人は、僕が休むことに失敗した原因を教えてくれた。
まず、ASDを抱えている僕にとって、
休むことはなぜ簡単なことではないのか、
その原因を僕に教えてくれた。
まず、休むのがなぜ難しいのかというと、
休み方は人それぞれ、そして時と場合により異なるので、
どのタイミングで何をしたらいいか、
自分で分かっていないことが大きな一因としてあると思う。
それを聞き、僕はとても腑に落ちた。
休むということは、何もしないことだと思っていたけれど、
何もしない、ということをする、ということは実際にはできないから、
とりあえず布団に横になってみて、楽しくもないし、疲れが取れてる感覚もないから、
何やってんだろ自分、て思いはじめて、
起き上がって無駄に有意義らしいことをしたくなってしまう。
そうすると、休むことはあまり上手くいかなくなる。
そこで、休むにはどうしたらいいか、
友人にアドバイスをもらった。
そうして友人からもらった言葉が、
休むには「準備」と「覚悟」が必要である、
という簡潔で明快な言葉である。
休むにはまず、「準備」をすることが重要である。
休むという言葉が曖昧で、何をしたらいいのか分からないのなら、
逆に言えば、
どのタイミングで何をしたらいいか、
具体的に事前に決めておくことで、
休み方を具体的に決めておくことが必要である。
例えば、体と脳を休めたいのなら、
部屋の冷房を聴かせてベッドの上でごろごろする、と決める。
そして眠気が来たら目を瞑り眠る。
暇を感じたり飽きたりしてしまった時は、
外に出るのではなく予め買っておいた漫画を読むと決めておく。
そうすることで、
僕は休むと決めて休んでるんだ、と感じ、
何もしていない、という罪悪感を感じないで済む。
このように、休むためにやることを具体的に決めて「準備」をしておくが必要である
また、
お腹が空いたりお菓子やジュースが飲みたくなった時に外に出てしまいたくなる時がある。
もちろんそれが気分転換になるのならば有りだけど、
ついごろごろすることの罪悪感を拭うために無駄につくった用事なのであれば、
せっかくの休みの質が下がってしまう。
だから、疲れが溜まり一日ごろごろしよう、そう決めた日の前日までには、
コンビニやスーパーでお弁当や、お菓子やジュースを買い込み冷蔵庫に入れて食糧を準備しておく。
そうすることで、
つい外に出て用事を生み出し休むことを止めてしまうことを避けることができる。
つまり、
・休みの日に何をするかを具体的に決めておく
・食料とお菓子とジュースなど嗜好品を休む日の分だけ買い込んでおく
この2つの「準備」を前日までに行っておけば、
僕は休むことができるようになる、ことが分かってきた。
休むには必要な2つ目は、休む「覚悟」を決めることである。
これはとてもシンプルなことで、
休むことに慣れていない人は、ベッドの上でごろごろしている時につい、
ちょっと用事を作って出掛けてみようかな、
そう考えてしまうことがある。
そして用事をつくり出掛けてしまえば、
休むとはできなくなってしまうことが僕の場合は多い。
そこで必要になるのが休む「覚悟」になる。
僕は今、何もせずダラダラとしてベットに寝転んでいるわけではない。
休むために、休むことを決めてベットに寝転んでいるんだ、何もしていないわけではないんだ、
中途半端に外出したら休めなくなる、だから僕は休むんだ、と「覚悟」を決めて休むために前日すると決めたことを行なう。
もちろん、徹底しすぎる必要はないし、したくなったことがあったらすればいいんだけれど、
休みなれてない人はこの、体を休めるためにベットでごろごろする、ことが難しい場合がある。
そういう僕のような人にはこの「覚悟」が必要になってくる。
僕は上記のように、
休む、際にする作業を具体化して記述することで、休むことができるようになり、
慣れてくると休む予定を事前に入れなくても、
ごろごろとできるようになってきている。
大したことがないようなんだけれど、
ASDを抱え、休むことができない人は上記の「準備」と「覚悟」を是非試してみてほしい。
一度、休むためのやり方と感覚を覚えたら、
どんどんと休めるようになってきたので。
休むのが苦手な人が、
休む技術を獲得するきっかけになれたらいいな、と思います。